I'm a Pharmacist!

薬剤師のストーリー

人生において大事なものは人それぞれ。
いろんな想いで、いろんな考えをもって、いろんな人が働いています。
大分で働く素敵な薬剤師を紹介していきます。

Herb for you

小野 ひとみ
薬剤師歴 3年


薬剤師資格を取得後すぐに起業

 

私は、薬剤師の資格を取得し、大学卒業後すぐに独立起業して「Herb for you(ハーブフォーユー)」をオープンしました。

「目の前の患者さんを救いたい」という気持ちはずっとあったのですが、薬局実習に行った時に、その一歩前の”予防治療”に関わることができたらいいなと思ったのと、ハーブとアロマが以前から好きで、「好きなことを仕事にしたい」という想いもありました。そう考えると、目指す方向はやはりハーブで起業することだったのです。

「予防医療を通して関わる人たちを幸せにしたい」という思いは、薬剤師としてやりたいというのに加えて、自分の人生においてやりたいことだったので、これを仕事にしようと思いました。

 

お店のコンセプトは「一日3杯のハーブティーがあなたをハッピーにする」

 

ハーブを通して人を幸せにしたいという思いが一番にあったので、このキャッチフレーズを掲げています。

店舗でカウンセリングを行いながら、オーダーメイドハーブの提供、また調合したハーブの販売を行っています。コロナ禍になってからはハーブやアロマの販売や勉強会、ワークショップをオンライン中心に行っています。

お店を訪れたお客様がリピーターになってくれて、毎回来るたびに笑顔が増えていくのはやっぱりうれしくて、「起業して良かった」と思いますね。

いつも元気いっぱい、というわけではないけれど、良い・悪いを繰り返しながら、少しずつ気持ちが前向きになっていっているお客様の様子を見るとうれしくなります。

最近、「お通じが良くなった」とか「眠れるようになった」というお声も聞かせてもらいました。

気持ち的な所でも、ハーブティーやアロマがちょっとした幸せを感じられる時間につながるとうれしいですね。私は、基本的に「その時その時が楽しかったらいいな」と思っています。

私自身が楽しいと思えるハーブや薬局業務を通じて、目の前の患者さんやお客さんと関わることができて、相手にとって「来てホッとした、気持ちが軽くなった」といったような、その人のプラスになることがあれば、それは、私にとっての幸せです。

 

ハーブ・アロマの使い方

ハーブティーは、体調やお悩み、体質をお聞きして調合しています。「お腹が弱っている時」「気分的に落ちている時」といったような目的に合わせて選ぶのをはじめとして、味やシーンによって使い分けたりするのもオススメです。やっぱり自分が飲みたい時、ホッと一息ついた時にハーブティーを飲むのが一番かなと思います。

アロマは、嗅覚からの作用も大きく、気持ちを上げてくれたり、落ち着かせてくれたり、リフレッシュさせてくれるものもあります。受験生のお母さんが、「コロナに入って(アロマを使ってお子さんの)集中力がアップして勉強がはかどった気がする」と言われたこともありました。

アロマには、癒しのイメージが強いと思いますが、交感神経を高める香りもあって、魅力は、その時の体調や気分に合わせて、落ち着きたい時はラベンダーやベルガモット、やる気アップしたい時やリフレッシュしたい時はローズマリーやレモン、など気分やシーン合わせて使うのもいいですね。

 

薬剤師の立場からハーブを見立てる

ハーブティーを求めて相談される方の中には心のお悩みも多いです。

意外と近い関係の人には言いにくかったり、頑張るのが自分の中で当たり前になっていて溜め込んでいたりするので少しでも相談することやハーブティーを飲むことで心が少しでも軽くなるといいなと思ってます。

 

 

それから、お客様とお話していると生理不順や婦人科系のお悩みを抱えてらっしゃるのは「冷え性」の方が多いですね。

冷え性には、あたたかい飲み物(口から)のほうがいいです。ジンジャーは体を温めてくれますし、カモミールも血行を良くしてくれます。半身浴をしたりするのもいいですね。

ライフスステージの変化に合わせて、ハーブにハマるという女性の方も結構います。

更年期の特有のホットフラッシュやほてり、のぼせに悩んでいるけれど、病院に行った方がいいのかどうかがわからない。しかも、家族にはその悩みを理解してもらえなくて、それがかなり辛かったりするんですよね。更年期のほてりやイライラなど症状緩和してくれ、毎日の生活をサポートしてくれるハーブもあります。しかし、ピルを使用している方には相互作用がある場合があるのでそのような時は安心して使えるハーブをお選びするようにしてます。

ハーブですべて解決すると思われがちなのですが、不調の症状が強い方や長く続く方、他にもなにか気になる点があれば逆にハーブではなく病院への受診を勧めることもあります。

いろいろと話を聞いた上で、適したハーブをご案内するようにしています。

 

 

正しく使うためのアプローチも

ハーブやアロマを日々の健康に役立てる上での知っておいてほしい基本知識もあります。

お薬との飲み合わせに注意が必要だったり、妊娠中や授乳中、治療中の病気がある場合、避けた方がいいハーブやアロマがあります。またハーブやアロマの使い方や選び方なども知っておくと普段の生活に役立てることができると思います。

 

薬剤師資格を持っているオーナーだと知ってくださっているからか、お薬手帳を持ってお店にいらっしゃる方もいます。

相互作用などもあるので、手帳を見ながら「それならこっちのハーブもいいですよ」という薦め方やアドバイスも行いますし、薬剤師がハーブを扱うのは理にかなっているのかなと思いますね。

 

ヨーロッパで昔から薬効が医療として活用されてきたハーブと薬学で学んだ有機化学や生理学や薬理学、薬用植物学などと複合的に組み合わせることができるので薬剤師とハーブ・アロマは親和性があるのかなと思います。

 

 

勤務先 : Herb for you

2021年4月5日 掲載

©YAKUKEN All Rights Reserved.