I'm a Pharmacist!

薬剤師のストーリー

人生において大事なものは人それぞれ。
いろんな想いで、いろんな考えをもって、いろんな人が働いています。
大分で働く素敵な薬剤師を紹介していきます。

ダブルライセンスで働く!

成松 功一
薬剤師歴 18年


薬剤師になってからの働き方は

 

今の職場で働くようになったっきっかけ

こちらの薬局の会長と私の父が小中学校の同級生でして。冗談で「将来はうちに来てよ」という話をしていたようですね。

「まずは3年修行して来い、MRになれ!人間力を付けろ」と言われましたが、教育機関がしっかりしている調剤薬局で経験を積むことにしました。

福岡の調剤薬局で働き始めて、3年と言われていたところ2年で「来てくれ」と声がかかったので辞めて、大分の薬局に就職しました。ここで勤めて、もう16年目になります。

 

 

現場の管理運営が今の仕事

今は薬剤師業務をしていません。

主に経営全般・人事・現場のフォローなどバックヤードの仕事をしています。

役員に薬剤師経験や薬局の経験をしている人がなくて、現場を知っているのは私だけなので、総管理をしているというのでしょうか。現場に入ってしまうと管理ができないので、このポジションになったという感じです。

 

薬剤師業務より、バックヤード業務の方が自分に合っていると思います。

以前は私1人対9店舗で、それこそ職場内の人間関係に至るまで、ありとあらゆる相談を受けてましたが、

今は、マネージャーを4人育てて配置しているので、そのマネージャーに対して指示をしたり、マネージャーから相談がくるような環境を作り上げました。

 

 

ダブルライセンスで仕事をするということ

僕は薬剤師をしながら、27歳で社会保険労務士の資格も取得しました。

 

取得の理由は、簡単に言えば、どうしても年齢という信頼性、年齢じゃ超えられない信頼性の壁を突破したかったからです。

自分の母くらいの年齢の薬剤師に指示をするわけですが、(若い者の言うことは)聞かないですよね。

 

「なぜ同じ会社にいるのにみんな足を引っ張ってくるんだろう」と思いましたよ。そして「自分が薬剤師の免許しか持っていないからだ」と思ったのです。

薬剤師同士であれば、どうしても張り合ってしまうんです。「私はこれができる」「知っている」とね。

なので、薬剤師以外の資格を持っていれば年齢という、どうしても超えられない信頼のようなものを払拭できるんじゃないかと思って、なにくそ根性でめちゃくちゃ頑張って勉強しました。

 

でもそこで、信頼を得るには資格などではなく自身がどういった人間であるかであるかが、結局重要なのだと気付かされるのですが。むしろそれに気付かされた事が一番の学びだったと思っています。

 

社会保険労務士を選択した理由は資格を調べていくうちに、労働基準法がわかれば門前の先生の人事の悩みや相談が聞けるし、雇用保険も専門分野なので、育児介護休業法であればお母さんたちに「産休や育休を取ったらね」と話ができる。

社労士は年金のプロなので、ご老人の方の年金相談にも対応できる。しかも一度取得すれば更新がない。これだと思って挑戦しました。

最近は労務のこともやりますから、あの時の知識が役立っているなと思いますよ。

 

 

仕事をする上で大切なのは”人”

病院にも出向して、病院の薬剤部で働いていたこともあります。

他の薬局にも手伝ってほしいと言われて行っていた時もあって、いろいろと経験したあげく、どの職場もやることは大半一緒だなと思いました。

主に処方箋から薬を調剤して監査して説明して渡すのはほとんど一緒。違うところは、誰と働くかで働く内容が天から地まで違ってくる点。職場は「何をするかよりも誰と働くか」だと特に思ったんですよ。

 

今の薬局のウリは、完全にスタッフです。いい人が揃っています。めちゃくちゃ自信があります。ここにくるまでの道のりは大変でした。10年くらいコツコツとやりました。

面接をする時には患者さんだけではなくてスタッフにもやさしくできる人でなければ採用しません。

通常の人は患者さんには、仕事だと思っているから優しくできるんです。

けれどもスタッフに対しては今日の機嫌をそのまま出して、機嫌が悪くてバンと戸を閉めてしまうような人も当時はいましたが、それだとどうしても働きづらくなる。そこも仕事の一環ですからね。

能力よりも人柄ですね。そこを重要視して、その人がどうやったら定着するかというところで考えましたね。労働時間の削減と、休みたい時に希望の日をいつでも休めるというのがうちのウリなんです。

うちでは、あらゆる薬剤師が複数店舗で働けるようにしていて、他店へ移動して入ることもできるので、逆に自分が休む時には誰かが来てくれるし、誰かが休む時には私が行きますという、その関係が成り立っているんです。

 

 

スキルを掛け合わせた先にある希少性を持て!

 

学生と話していると、「〇〇(専門)薬剤師になった方がいいですか」と聞かれることがあります。

私は今後、希少性を上げたほうが良いと思っていて。それって、要は掛け算だと思っているんですよ。

藤原和博さん(教育改革実践家)という方が話していたのですが、100分の1を3乗したら100万分の1だけど、これはオリンピック選手になるのと同じくらいの確率。オリンピック選手になるのはかなり難しいですよね。

でも、100分の1を3つかければ、それと同じくらいの希少性はあるわけ。なので、薬剤師×社労士×〇〇で、それだけで希少性があるということになる。

 

まず、薬剤師になっただけで結構な希少性ですよ。

「就職したら1日8時間いやでも働かねばならない。そんなに働いていればきっと立派な薬剤師になれる。だから今の学生の時に国家試験に受かることは前提として、別の興味があることをやってみな」と言いたいですね。

例えば、動画編集でも撮影でもtiktokでも。情報発信系は(この業界の人は)弱いから、何かそういうところに強みがある方が良いなと思います。

学生さんから「病院がいいか調剤薬局がいいかMRがいいか」とも聞かれます。なんでその3択なの?と思いますよ。

 

薬剤師の強みは「どこでも働けるところ」なのでその強みを生かしてほしいですね。

 

たとえば、今あなたはITのプログラミングが出来るような会社に入りたいとする。3年くらいたってできるようになったらいつでも薬剤師に戻ればいい。そこで「できることが増えた薬剤師はめちゃくちゃ希少だ」ということになるんですよ。

 

保険収入が下がってきているので、保険薬剤師に依存したビジネスモデル上の薬剤師だと、生き残りが苦しいなと思っています。今の薬学生が最終的に薬剤師になって良かったと思えれる人たちが個人的には増えてほしいと思っています。

 

どうしたら、薬剤師になって良かったと思えるか。そこは私らが何かを残してあげることであって、人生折り返しに来ていますけれども、今から生まれる卵たちのために私たちが何かしら、作っていかなければいけないかなと思っています。

 

勤務先: ゆう調剤薬局

2021年8月2日 掲載

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