I'm a Pharmacist!

薬剤師のストーリー

人生において大事なものは人それぞれ。
いろんな想いで、いろんな考えをもって、いろんな人が働いています。
大分で働く素敵な薬剤師を紹介していきます。

自己治癒力をあげて薬のいらない身体に

森永 由美子
薬剤師歴 30年


節薬薬剤師としての私の理念

 

 

現在、薬剤師として薬局や病院で働きながら、空いた時間で「節薬薬剤師」として一般の方々を対象に病気や健康をテーマにカフェなどで小規模なセミナー活動をしています。

仕事に対する理念…、とはちょっと違うかもしれませんが、皆さんに思い出してほしいとずっと思っていることがあって。

 

私はセミナーで「人間には自己治癒力があるんだよ」といつも伝えてます。

 

今の医学は、どうしてもここ(自己治癒力のこと)が抜けた上で、「症状があるから薬で直さないといけない」「何かの力を借りなければいけない」という中で流れていると思います。そうではなくて、自分にはそもそも治す力があるので、それを助ける方向に目を向けて欲しいなと思っています。

例えば食事だったり生活習慣だったり、「整えてあげることで“治癒力”という力が身体にはあるんだよ」という部分をお伝えしたいなといつも思っています。

 

 

薬局の窓口でも、興味を持ってくださる方には一応話します。実際に、かゆみが激しくて、何年も強い薬を飲んだり塗ったりされていた患者さんがいらっしゃいました。ご本人が窓口に来たのではなくて、家族のかたが薬を取りに来られて、「ずっとこの薬を塗っているのに、かゆみが物凄く激しくて見てて辛い」と、すごく悩んでいらっしゃったのです。

「どんな食事されてますか?」といろいろ話をお聞きした時に、それは「アレルギーを起こしやすい食べ物が原因じゃないか」と。

例えば、小麦や牛乳をたくさん摂ってらっしゃったので、「一度それをやめてみませんか?」って提案をさせてもらいました。次にいらした時に「それをやめたらすごく痒みが楽になりました」と笑顔で言っていただけたので、本当に良かったなと思いました。こんなふうに興味をもって耳を傾けてくださる方にはお伝えしています。

 

 

 

 

母としての私

私には子どもが3人いますが、やっぱり共働きで正社員だったので、子育て中はきつかったですね。病院勤務で残業はなかったですし、時間もきっちりきっちり9~17時の仕事だったので、勤務し続けれました。

子どもは保育園に通っていたので、私1人で子どもと関わる時は、「子供が病気で保育園に行っていなくて私が休みの日」ということなんですよね。もうはっきり言うと、「仕事の方が楽!」って思いますよね。

1日ぐずる子供の看病しながら家にいると、やっぱり家事も気になってきて頑張ってやる。すると、私の方が倒れそうになります。

一時期ヘルパーさんを雇っていたんです。週2回、2時間ぐらいのペースで、掃除、洗濯、夕食の下準備などしてもらっていました。お金がかかることなので、「週に2回が精いっぱいだな」と思っていましたけれど、もっと増やして「自分の時間」を作ったら良かったと思っています。自分がリフレッシュできることをしていかないと、もう自分がいっぱいいっぱいになっていましたね。結局、お母さんがいっぱいいっぱいだと子供も苦しい思いをするんです。それがわかっていなかったですよね。

自分が一生懸命になって、子どものために、自分が骨身を削ることが愛情なんだと勘違いしていたので、そこは違ったなと思いますね。

 

今は子育てママにとって便利なサービスがありますよね。それを使うことに、どこか罪悪感がある人もいるみたいですね。使っていると、家族は何となく良く思わない、母親失格のようなレッテルを貼られることもあるかもしれないと、心配になるのかもしれません。ただ、それを「使う」ことの良い悪いではなくて、使って「自分がリフレッシュできるかどうか」がポイントだと思います。

 

自分がリフレッシュできて、笑顔で「元気になったからありがとう」みたいなことが家族に伝わると、上手く回るかもしれないですね。

 

 

 

 

大分の生活と私

 

福岡県出身ですが…大分県から離れられないですね。何なのでしょうね。親からは「帰ってこい帰って来い」って言われるんですけど。

1年間ぐらい福岡に戻っていた時期もありました。でも、人が多いのが苦手で、私自身が都会より田舎が好きだということ、あと給与面のこともあって、結局大分に戻って来ちゃいました。

大分は何だか居心地が良かったり、温泉があったり、食べ物が安くて美味しかったり。

今は、農業に携わる方などいろんな人に繋がらせてもらって、体を維持していくために必要な方とたくさん関わっているのです。友達が農業していたり、無農薬の野菜を扱っているところと繋がれたり、“まこもがり”など体験をさせてくれるようなところがたくさんあったりします。

しかもそれが「いくら(料金を)払って体験して終わり」ではなくて、体験から先の交流があったり。

医療界を離れてもこういった交流が簡単にできるのは、大分だからかな、という気がします。

 

人と人の距離というか、垣根が低い気がしています。

大分県から離れられないのはそういうことなのでしょうね。

 

 

 

勤務先:個人事業主

2021年1月25日掲載

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